短答式試験の結果を受けて

短答式試験の合格発表がありました。
合格された方、おめでとうございます。
不合格であった方、(私も一度短答式で失敗しているので)その悔しさ分かります。気持ちを切り替え、一日も早い再スタートを推奨します。

(2) 短答式試験受験者数

17,371人(対前年比1,154人(7.1%)増)

平成19年及び平成20年の短答式試験合格による短答式試験免除者2,956人を加えると20,327人


(3) 短答式試験合格者数

2,289人(対前年比1,226人(34.9%)減)、合格率13.2%

平成19年及び平成20年の短答式試験合格による短答式試験免除者2,956人を加えた場合の合格者数(短答式試験通過者数)は、5,245人(対前年比1,688人(24.3%)減)、合格率(短答式試験通過率)25.8%


公認会計士試験短答式試験の合格発表の概要について


去年・一昨年よりもかなり引き締められた結果となりました。
ボーダーの70%という数字はたぶん誘導的なもので、着目すべきは合格者数の方だと考えます。
協会が提出したという要望書(でしたっけ?)、監査法人での人余り感、現状の就職先の選択肢の狭さ、一昨年以降合格者の質が低いという話が業界内で割とコンセンサスを得ているっぽいという事実、などの事情からこのような結果になったのだと考えます。


私自身の予想としては、本年に関しては昨年と同等程度の合格率で、就職浪人が大量発生する、という結果になるのかなと考えていました。
そして、
次年度からは短答が二回になり、各々(12月・5月)の短答試験の難化→年間の短答合格者は例年通りでありつつ母集団のレベルの相対的な上昇→論文式試験の合格者数は維持しつつ、会計士試験合格者のレベル向上→監査法人就職難→論文式試験合格者の進路の多様化
を展望しておりました。
基本的な流れは変わらないとは思うのですが、想像より厳しい現実が訪れる予感が致します。


また、本年については短答の結果から鑑みるに、
短答の合格者減(イマココ)→論文式の母集団の平均レベル上昇→合格率が同様だとしても昨年より厳しい戦い→合格者の絶対数減→しかし就職難→不景気だし他に行くところもあまり無い…
という流れになるのではないかと思います。


こうも短期間で世代間の不公平感が醸成されるような政策は、はっきり馬鹿だと思うのですが、現実というのは往々にして不条理なもので、私たちはその不条理を引き受け、自分の足で歩み続けなければなりません。
なんにしろ、受験生の方は、合格する以外に道はありません。
がんばってください!!


恵まれているとはいえ私世代におきましても、法人内での同期との競争(出世する事の難しさ)、限られたπ(仕事)をどう強奪するかという問題、自分の希望する仕事を与えられるにはどうすればいいのかという問題、などの特有の悩みは生じております。
私としても、下から入ってくるであろう優秀な若人に負けないよう精進すると共に、一人の社会人として、専門家として、今後どのような役割を社会の中で果たしていくのかについて主体的に考え続けていきたいです。